TFP010  ポスター③④  10月20日・21日 会議室P 13:00-15:00
iBNCT加速器の現状報告2022
Status of the iBNCT accelerator in 2022
 
○杉村 高志,池上 清,帯名 崇,久保田 親,栗原 俊一,小林 仁,佐藤 将春,柴田 崇統,高木 昭,内藤 富士雄,南茂 今朝雄,方 志高,福井 佑治,福田 将史,二ツ川 健太,三浦 太一,宮島 司(高エネ研),熊田 博明,田中 進,松本 孔貴(筑波大),大場 俊幸,名倉 信明(NAT),豊島 寿一(ATOX),小栗 英知(JAEA,J-PARC)
○Takashi Sugimura, Kiyoshi Ikegami, Takashi Obina, Chikashi Kubota, Toshikazu Kurihara, Hitoshi Kobayasi, Masaharu Sato, Takanori Shibata, Akira Takagi, Fujio Naito, Kesao Nanmo, Zhigao Fang, Yuji Fukui, Masafumi Fukuda, Kenta Futatsukawa, Taichi Miura, Tsukasa Miyajima (KEK), Hiroaki Kumada, Susumu Tanaka, Yoshitaka Matsumoto (U. of Tsukuba), Toshiyuki Ohba, Nobuaki Nagura (NAT), Toshikazu Toyoshima (ATOX), Hidetomo Oguri (JAEA,J-PARC)
 
いばらき中性子医療研究センターでは、粒子線がん治療法の一つであるホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy, BNCT)の実施を目指し研究開発を行っている。2021年秋には非臨床試験を開始し、実際のビームを使ったGLP試験は2021年度内に終了し、2022年夏まで、照射後の生体観察が続く。以前から、RFQでの放電によるインターロックの発報の頻度が高く、その後のビーム復帰に時間がかかることが課題となっていたため、冷却水の増強や、真空排気の強化、運転、制御の自動化などを段階的に進め、ようやく治験を目前とするところまで来ることが出来た。 現在の運転はビームパルス幅920 μs、 繰り返し75 Hzで、平均ビーム電流2.1 mAで行っており、これらのパラメーターはここ数年ほぼ安定している。このビームは、非臨床試験以外にも細胞や、マウスに対する生物実験や、水ファントム内での線量分布を測定する物理実験などに供給され、2021年には約150回の実験が行われた。また、加速器のスタディーとしてほぼ同数の照射が行われている。本報告では、これらの運転状況を中心に、加速器の改良やトラブルなどの報告を行う。