TFP002  ポスター③④  10月20日・21日 会議室P 13:00-15:00
群馬大学重粒子線医学センターの現状
Present status of Gunma University Heavy Ion Medical Center
 
○中尾 政夫,遊佐 顕,島田 博文,松村 彰彦,川嶋 基敬,酒井 真理,Varnava Maria,野田 耕司,田代 睦(群大重医セ)
○Masao Nakao, Ken Yusa, Hirofumi Shimada, Akihiko Matsumura, Motohiro Kawashima, Makoto Sakai, Maria Varnava, Koji Noda, Mutsumi Tashiro (GHMC)
 
群馬大学重粒子線医学センターでは、普及型炭素線治療装置による炭素線治療を行っている。2021年には738名の治療が行われ、治療を開始した2010年からの累計は5229名となった。2021年度には入射器の位相のロックが外れるトラブルや、シンクロトロンの六極電磁石電源のトラブルで一部の患者の治療を1日延期せざるを得ないことがあったが、いずれの場合も1日以内に復旧できた。一方で加速器以外のX線装置や治療室内のカメラの異常等も以前から同様の頻度で発生している。多くの場合では装置の再起動などで数分後には正常動作するようになるが、部品の交換が必要になることもある。また、実験用のビームラインではスキャニング方式で照射を行っているが、2021年3月にスキャニング磁石やレンジシフタ等の制御系が故障した。既に部品生産も修理対応も終了しているため借用品で仮復旧しており、このビームラインの制御系を2021年度~2023年度の3年かけて部分ごとに更新していく予定である。このような当施設での加速器の運転時間の統計と、主な故障とそれに対する対処、機器更新の状況について報告する。