IPP001  常設ポスター  10月18日-21日 会議室P 18日13:30-15:30/その他13:00-15:00
X-band誘電体アシスト型加速管の設計
Design of X-band dielectric assist accelerating structure
 
○佐藤 大輔,鈴木 良一(産総研)
○Daisuke Satoh, Ryouichi Suzuki (AIST)
 
誘電体アシスト型加速管(Dielectric assist accelerating structure, DAA)は、金属筐体内に誘電体同軸構造と誘電体円盤からなる誘電体セルを周期的に装荷した誘電体加速管で、加速モードとしてTM_02nモードを利用することで室温動作で無負荷Q値が10万(5.712 GHz)を越える非常に高効率な加速管である[1]。誘電体セル表面は、ダイヤモンドライクカーボンで保護することで高いQ値は維持しつつ10 MV/m以上の加速電界が得られており[2]、産業用加速器として利用できる性能水準まで到達した。本研究では、DAA管の高電力効率性を生かし、産業用非破壊X線検査に向けた1MeV以下のコンパクトな加速器駆動X線源用DAA管を検討した。本加速管は、運転周波数をX-bandとし、特に低エネルギー領域の誘電体加速セルの最適化を行った。本年会では、このX-band誘電体アシスト型加速管の設計について報告する。[1] D. Satoh et al., Phys. Rev. Accel. Beams 20, 091302 (2017). [2] S. Mori et al., Phys. Rev. Accel. Beams 24, 022001 (2021).