FRP060  ポスター④  10月21日 会議室P 13:00-15:00
位相空間回転によるSTFでの高ルミノシティビーム生成のための実験的研究
Experimental study of high luminosity beam generation in STF by phase space rotation
 
栗木 雅夫,荒本 真也,ザカリー リプタック,○伊達 圭祐(広島大),早野 仁司,山本 康央,山本 尚人(KEK),鷲尾 方一(早稲田大),坂上 和之(東京大),柏木 茂(東北大)
Masao Kuriki, Sinya Aramoto, Liptak Zachary, ○Keisuke Date (Hiroshima Univ.), Hitoshi Hayano, Yasuo Yamamoto, Naoto Yamamoto (KEK), Masakazu Washio (Waseda Univ.), Kazuyuki Sakaue (Tokyo Univ.), Shigeru Kasiwagi (Tohoku Univ.)
 
ILCをはじめとしたリニアコライダーは、200GeVを大きく超える高い重心系エネルギーで電子・陽電子衝突を実現する唯一の方法である。限られた電力でルミノシティを高め、かつBeamsrahlungによるエネルギー幅の増大を抑制する方法が、非対称ビームによる衝突である.放射減衰によるダンピングリングを用いる方法にかわり、ビームの位相空間の自由度間の再配分によりILCの要求値であるεnx=10 ㎛, εny=0.04 ㎛ の非対称エミッタンスビームの生成を提案する. エミッタンスの再配分には, x-y間での再配分と、x-z交換の二つを用いる。大きなバンチ電荷を生成するために大きなビームスポットからビームを生成し、x-y再配分によりεny=0.04㎛とする。結果としてεnxは過大となるが、x-z交換によりεnx=10 ㎛とする。KEK-STFを想定したシミュレーションではεn,x/εn,y=200のエミッタンス比が得られる見通しであったが、昨年行った予備実験では大きなエミッタンス増大がビームライン途中で生じていることが確認され、残念ながら大きなエミッタンス比は確認されなかった。今回はSTFにおけるx-y再配分の実験結果と、ILCビーム生成に向けた設計の現状について報告する。