FRP053  ポスター④  10月21日 会議室P 13:00-15:00
SKEKB陽電子標的の熱解析と標的材(タングステン)の引張試験
Thermal analysis of SKEKB positron target and tensile test of target material (tungsten)
 
○森川 祐,榎本 喜範(KEK)
○Yu Morikawa, Yoshinori Enomoto (KEK)
 
標的への入射ビーム強度が高いほどより多くの2次粒子が生成され、目的の実験に恩恵をもたらす。SKEKB陽電子標的では駆動電子ビームの電磁シャワーより陽電子を捕獲するため、捕獲陽電子量は駆動電子ビームの電流量に比例する。入射可能なビーム電流を制限する要因の1つに標的の耐熱性能がある。SKEKB陽電子標的の熱的裕度を評価するため、有限要素解析により温度と熱応力を計算評価した。具体的には放射線輸送コードFLUKAにより計算したビーム発熱分布を有限要素解析ソフトANSYSに取り込み標的の温度と応力負荷を評価した。また、標的材(タングステン)の強度は製法や運用温度に応じて変化する。標的材の強度評価の為に、実際に使用している標的材料を標的運用温度帯で引張試験を行った。本報告では、熱解析と引張試験の結果と、これら評価に基づくSKEKB陽電子標的の熱的裕度の検証を紹介する。