FRP040  ポスター④  10月21日 会議室P 13:00-15:00
KEK-PF高速パルスキッカーのための試作SiC-MOSFETスイッチングモジュールの性能評価
Development of a fast pulsed power supply using SiC-MOSFETs for KEK-PF
 
○篠原 智史,満田 史織,内藤 大地(KEK),奥田 貴史,中村 孝(ネクスファイ テクノロジー)
○Satoshi Shinohara, Chikaori Mitsuda, Daichi Naito (KEK), Takafumi Okuda, Takashi Nakamura (NexFi Technology)
 
放射光源加速器KEK-PFでは孤立電子バンチを数周回ごとに制御して特定の孤立バンチの放射光を提供できるような運転を計画しており、そのためにはキッカーとそれを駆動するパルス電源が必要である。しかしリングの周長が比較的短いことや孤立バンチ前後の間隔を考慮するとパルス電源への要求値は高く、ピーク電流値 500 Aで安定度1%を切り、100 ns幅の短パルスを1 MHzで駆動可能な電源が必要である。またピーク電流値とパルス幅、キッカーのインダクタンスから計算される必要な印加電圧は15 kVであり高耐圧も求められる。このため電源の開発では高耐圧化と大電流高繰り返しによる発熱への対応、短パルス出力が可能な高速スイッチングシステムの構築が鍵となる。そこでKEK-PFでは低損失で高速動作可能なSiC-MOSFETに注目しパルス電源の開発を行っている。SiC-MOSFETは素子あたりの耐圧や電流容量は大きくないため多積層の技術も必要となる。そこで初めに耐圧性能を重視して開発を進め、SiC-MOSFETを16直列1並列接続したスイッチングモジュールとパルス電源付帯回路の試作を行った。本発表では試作したSiC半導体パルス電源の印加電圧特性や出力安定性等の評価結果について報告する。