FRP022  ポスター④  10月21日 会議室P 13:00-15:00
APU型アンジュレータの磁場測定の経験
Experience of magnetic measurement of adjustable phase undulator
 
○土屋 公央,阿達 正浩,齊藤 寛俊,江口 柊,塩屋 達郎,加藤 龍好(KEK加速器)
○Kimichika Tsuchiya, Masahiro Adachi, Hirotoshi Saito, Shu Eguchi, Tatsurou Shioya, Ryukou Kato (KEK Accelerator Laboratory)
 
高エネルギー加速器研究機構のエネルギー回収型ライナック(cERL)においては赤外波長域の自由電子レーザーの開発のために、長さ3m、周期長24mmのアンジュレータを2台建設して運転している。この2台のアンジュレータは、最小ギャップが10mmの固定Gapであり、下側磁石列を長手方向にスライドさせることで光の波長を制御するadjustable phase undulator (APU)である。このAPUの磁場測定で得られた磁場分布を解析したところ、磁石列のスライド量に応じてアンジュレータのスペクトル性能を示すフェーズエラーが見かけ上大きく変化する現象が見られた。この原因としてAPUでは磁石列のスライドに伴い、磁場の3次元分布が変化し、磁場測定素子の位置や角度の微小な変化が影響を与えていると考えている。これは通常のプラナー型アンジュレータでは見られなかった現象であり、磁場測定にも十分な対策が必要であることが判った。 本発表ではcERL自由電子レーザー用アンジュレータの磁場測定に関して解析を行い、ホール素子の位置安定性について行った考察について報告する。