FRP013  ポスター④  10月21日 会議室P 13:00-15:00
J-PARC MRアボートラインのマルチリボンプロファイルモニター
A multi-ribbon beam profile monitor in a beam dump line of J-PARC MR
 
○橋本 義徳,佐藤 洋一(KEK/J-PARC),酒井 浩志(三菱電機システムサービス),濱田 英太郎(KEK)
○Yoshinori Hashimoto, Yoichi Sato (KEK/J-PARC), Hiroshi Sakai (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.), Eitaro Hamada (KEK)
 
J-PARCメインリング(MR)のアボートラインにおけるマルチリボンプロファイルモニター(AbortMRPM)について述べる。MRでは速い取り出しシステムにより3 GeVでの入射から30 GeV加速までの任意のタイミングでアボートラインにビームを取り出すことが可能である。このため周回および加速中のエミッタンス及びバンチ形状の推移が把握できる。2次電子生成ターゲットには1.5, 2.5 mm幅の厚み1ミクロンのチタンフォイルリボンがH64 ch, V32 ch 並び、各電極で生成された2次電子信号は、220 m 遠隔の6台のCAVARIER-II モジュール(12bit-250MS/s-ADC, 16 ch, FPGA)で収集される。薄いチタンフォイルによりロスを低減しているため、MRの最大バンチ陽子数4E13にも十分対応している。各リボンチャンネルの感度レンジは、CAVARIER-II の前段のリモート減衰器を調整することにより1E10 程度からのビーム評価が可能である。このような測定性能は、大強度ビームだけでなく種々のMRビームの調整においても、ビーム最適化のツールとして効力を発揮している。本報告では、AbortMRPMの装置性能、AbortMRPMによるビーム診断方法とビーム評価の事例を紹介する。