FRP008  ポスター④  10月21日 会議室P 13:00-15:00
SuperKEKB用ハイブリッドコリメータの開発
Development of hybrid collimator for SuperKEKB
 
○照井 真司,石橋 拓弥(高エネ研),ナトチー アンドリー(ハワイ大学),森川 祐,白井 満,柴田 恭,末次 祐介(高エネ研)
○Shinji Terui, Takuya Ishibashi (KEK), Andrii Natochii (University of Hawaii), Yu Morikawa, Mitsuru Shirai, Kyo Shibata, Yusuke Suetsugu (KEK)
 
SuperKEKBの目標ピークルミノシティはKEKBの約40倍の8×1035 cm-2s-1である。この目標を実現するためにSuperKEKBでは蓄積電流を2.6 A(電子リング)、3.6 A(陽電子リング)、また、約5 mm(電子リング)、約6 mm(陽電子リング)という短いバンチ長さでデザインしている。コリメータはビーム軌道近くのハローを削る装置で、素粒子検出器(Belle II)のバックグラウンドを低減するために使用される。また各加速器コンポーネントを周回ビームから防護する目的でも使用される。 現在、SuperKEKBでは、コリメータのギャップを非常に狭い状態(一番狭い場所でハーフギャップが1mm程度)で運転している。ギャップが非常に狭いため、ビーム軌道などが異常になると、コリメータにビームがぶつかって損傷する事象が出ている。コリメータが損傷した場合、バックグラウンドを十分に減らすことができなく、加速器運転に支障を及ぼす事例も出てきた。 我々は、加速器の安定運転を目指して、タンタルとカーボンを用いた、壊れにくく、かつ、ビームインピーダンスが小さいコリメータの開発を行った。本会では、製作のための試験・計算結果と加速器内で使用した結果について、報告する。