FRP003  ポスター④  10月21日 会議室P 13:00-15:00
J-PARCメインリングにおける遅い取り出しスピルシュミレーション
Simulation study on the beam spill structure of the slow extraction at J-PARC Main Ring
 
○武藤 亮太郎,木村 琢郎,村杉 茂,沼井 一憲,岡村 勝也,白壁 義久,冨澤 正人,柳岡 栄一(高エ研),松村 秋彦(NAT)
○Ryotaro Muto, Takuro Kimura, Shigeru Murasugi, Kazunori Numai, Katsuya Okamura, Yoshihisa Shirakabe, Masahito Tomizawa, Eiichi Yanaoka (KEK), Akihiko Matsumura (NAT)
 
J-PARCメインリング(MR)では、3次共鳴を利用して30GeV陽子ビームの遅い取り出しを実施している。遅い取り出しビームにおいて達成するべき重要な性質の1つは、ビームの時間構造の高い平坦性である。MRでは、ベータトロンチューンをゆっくりと3次共鳴に近づけることで、約2秒のスピル長のビーム取り出しを実現し、ハドロン実験施設に向けて供給しているが、主電磁石電源の電流リップルに起因するベータトロンチューンのリップルが大きく、取り出しビームは大きな時間構造を持っている。現在MRでは主電磁石電源の更新作業を行っており、電源の電流リップルは大きく改善されると期待される。そこで、MRでの遅い取り出しの簡易ビームシミュレーションを行い、ビームの時間構造に対するチューンリップルの影響を調査した。さらに、現在ビーム取り出しにおいて用いている、速いQ磁石を使用した取り出しに対するフィードバック制御と、ストリップラインキッカーを使用した横方向RFキックの効果をシミュレーションで調べた。その結果を報告する。