FROA05  ハドロン加速器②/加速器技術(加速構造)①  10月21日 会議室A 10:30-10:50
J-PARC MR速い取り出し用新セプタム電磁石の故障への対応
Countermeasures for the failure of the new septum magnet for fast extraction in J-PARC Main Ring
 
○岩田 宗磨,石井 恒次,佐藤 洋一,五十嵐 進,發知 英明,安居 孝晃,芝田 達伸,杉本 拓也,松本 浩,松本 教之(高エネルギー加速器研究機構)
○Soma Iwata, Koji Ishii, Yoichi Sato, Susumu Igarashi, Hideaki Hotchi, Takaaki Yasui, Tatsunobu Shibata, Takuya Sugimoto, Hiroshi Matsumoto, Noriyuki Matsumoto (KEK)
 
J-PARCではビームパワーの高出力化が進められている。ニュートリノビーム(NU)ラインまたはAbortラインへの速い取り出し(FX)機器についても、2021年7月から2022年5月にかけて低磁場セプタム電磁石(SM)と高磁場SMの交換を実施した。しかし2021年夏、高磁場SMのうち、NUライン向けのSM32Eのコイルに漏水とロウ付け不良が発見されたため、SM32のインストールを延期した。コイルは再製作を必要とし、SM32の完全復旧は2023年夏の見込みである。本講演ではコイル故障の詳細、SM32復旧計画について紹介し、復旧までの期間中SM32を使用しないビーム取り出し方法の検討、及び2022年6月のビーム試験の結果について報告する。SADを用いたビーム取り出し方法の検討ではSM32無しでエミッタンス15π mm mradの30GeV陽子ビームを取り出す場合、電源への負担軽減も重要な課題であることがわかった。その対応についても報告する。