WEP055  施設技術報告  8月11日 会議室P 13:10 - 15:10
QST高崎イオン照射施設(TIARA)の現状報告
Present status of TIARA facility at QST Takasaki
 
○倉島 俊,千葉 敦也,吉田 健一,石坂 知久,山田 圭介,湯山 貴裕,平野 貴美,細谷 青児,宮脇 信正,柏木 啓次,百合 庸介,石堀 郁夫,奥村 進,奈良 孝幸(量研 高崎)
○Satoshi Kurashima, Atsuya Chiba, Ken-ichi Yoshida, Tomohisa Ishizaka, Keisuke Yamada, Takahiro Yuyama, Yoshimi Hirano, Seiji Hosoya, Nobumasa Miyawaki, Hirotsugu Kashiwagi, Yosuke Yuri, Ikuo Ishibori, Susumu Okumura, Takayuki Nara (QST Takasaki)
 
 量子科学技術研究開発機構(QST)高崎量子応用研究所のイオン照射施設(TIARA)には4台の加速器が設置されており、主にバイオ技術や材料開発の研究分野へ様々なイオン種のビームを幅広いエネルギー範囲で提供している。AVFサイクロトロン(K110)、3MVタンデム加速器、3MVシングルエンド加速器、400kVイオン注入装置の2020年度運転時間は,それぞれ1879.8h,1629.0h,1637.8h,1555.1hであり,コロナ禍による施設の利用停止措置のため例年よりも短い運転となった。年間を通じて大きな故障はなく,コロナ禍による実験キャンセルを除けば,計画した照射実験はすべて実施した。主な保守・整備としては,サイクロトロンの共振器へ電力を供給するRFアンプの前段増幅部分について,800W真空管アンプから1kWトランジスタアンプへの変更を行った。これまで30年近く使用してきた真空管が製造中止になり,入手不能となっためである。主な技術開発として,タンデム加速器においてC60フラーレン専用イオン源の整備やフラーレン・マイクロビーム形成実験を実施した。本発表では,上記に加え,その他加速器の保守・整備及び技術開発,施設の利用状況について報告する。