WEP048  光源加速器/レーザー  8月11日 会議室P 13:10 - 15:10
光共振器を用いたコヒーレントチェレンコフ放射のテラヘルツ発振に関する研究
Study on THz laser utilizing coherent Cherenkov radiation and an optical cavity
 
○王 鵬,蓼沼 優一,村上 達希,村越 孔太,小柴 裕也,鷲尾 方一(早大理工総研),坂上 和之(早大理工総研、東大光量子研),黒田 隆之助(産総研)
○Peng Wang, Yuichi Tadenuma, Tatsuki Murakami, Kota Murakoshi, Yuya Koshiba, Masakazu Washio (WISE), Kazuyuki Sakaue (WISE, UT-PSC), Ryunosuke Kuroda (AIST)
 
我々は、フォトカソードrf-gunを用いて生成した電子ビームに対してrf-deflectorによって傾きを制御することで、THz領域におけるコヒーレントチェレンコフ放射の生成を実施してきた。チェレンコフ放射発生用のターゲット媒質には、THz帯で屈折率が一定のTOPASを用いており、広帯域かつ高強度なパルスの生成に成功している。現在は、生成したTHzパルスの大幅な強度増幅を目指して、光蓄積共振器の構築を検討している。我々の保有するrf-gunは繰り返し周波数119MHzのマルチバンチ運転に対応しており、150パルス程度を蓄積させることが可能である。また、共振器による増幅率においては系全体の損失が重要な要素であり、本システムでは共振器内にチェレンコフ放射発生用の媒質における損失が懸念される。そこで、TOPASにおける反射や吸収による損失を加味して共振器ミラーのパラメータを検討することで設計を進めており、最大10倍以上の強度増幅を見込んでいる。本発表では共振器を構成するミラー、チャンバー、媒質の設計状況及びテラヘルツ波の増幅率と今後の展望について報告する。