WEP045  高周波源・LLRF  8月11日 会議室P 13:10 - 15:10
KEK電子陽電子入射器における大電力高周波源の運転及び維持管理
Operation and Maintenance Activity of RF System in KEK Electron-Positron Linac
 
○馬場 昌夫,東福 知之,今井 康雄,諸富 哲夫(三菱電機システムサービス(株)),明本 光生,荒川 大,片桐 広明,川村 真人,設楽 哲夫,竹中 たてる,中島 啓光,夏井 拓也,福田 茂樹,本間 博幸,松本 利広,松下 英樹,三浦 孝子,道園 真一郎,矢野 喜治,松本 修二(高エネルギー加速器研究機構)
○Masao Baba, Tomoyuki Toufuku, Yasuo Imai, Tetsuo Morotomi (Mitsubishi Electric System & Service Co.,Ltd), Mitsuo Akemoto, Dai Arakawa, Hiroaki Katagiri, Masato Kawamura, Tetsuo Shidara, Tateru Takenaka, Hiromitsu Nakajima, Takuya Natsui, Shigeki Fukuda, Hiroyuki Honma, Toshihiro Matsumoto, Hideki Matsushita, Takako Miura, Shinichiro Michizono, Yoshiharu Yano, Syuji Matsumoto (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器は、最大で7GeVの電子および4GeVの陽電子を生成・加速する能力を持つ線形加速器である。2020年度中は約5,500時間運転された。現在この加速器は、入射部とそれに続く60台のRFユニットから構成され、高周波源として総数60台の大電力Sバンドクライストロンが、また高電圧スイッチとして60台のサイラトロンが使用されている。現在設置されているクライストロンの平均運転時間は約72,000時間である。2020年度にはエミッション減少により、1台が交換された。現在設置しているサイラトロンの平均運転時間は約37,000時間である。2020年度はキープアライブ電流低下などのトラブルにより7台が、また停止期間中に実施する重要ユニットの事前交換(2年毎の定期交換)により7台、計14台が交換された。クライストロンから加速管へ至るマイクロ波搬送路の途中に設置されている導波管高周波窓の平均運転時間は約95,000時間である。2013年長期メンテナンス後から2020年までの期間で真空漏れ等のトラブルによる高周波窓の交換は無かった。本稿ではクライストロン,サイラトロン,導波管高周波窓に関する統計及び高周波源に関する不具合事例と運転維持管理について報告する。