WEP026  ビーム診断・ビーム制御  8月11日 会議室P 13:10 - 15:10
LabVIEWを用いたSRILACビームエネルギー・位置モニターシステムのEPICSによる分散制御
Distributed control by EPICS for the SRILAC beam energy position monitoring system using LabVIEW
 
○渡邉 環(理研),鴨志田 敦史(日本ナショナルインスツルメンツ),内山 暁仁,福西 暢尚,西 隆博(理研),小山 亮,金子 健太(住重加速器サービス)
○Tamaki Watanabe (RIKEN), Atsushi Kamoshida (National Instruments Japan Corporation), Akito Uchiyama, Nobuhisa Fukunishi, Takahiro Nishi (RIKEN), Ryo Koyama, Kenta Kaneko (SHI Accelerator Service Ltd.)
 
理化学研究所に於いて新規に建設した超伝導線形加速器SRILACは、重イオンビーム加速のコミッショニングに成功し、ニホニウムに続く新超重元素発見や、医療用放射線同位元素の製造を目指し稼働を続けている。SRILACを安定に運転するためには、ビームエネルギー・位置モニター(BEPM)システムによる非破壊で高感度な測定が必須である。このシステムは、数ナノアンペア台の非常に微弱な電流のビームであっても測定が可能である。さらに、2台のBEPMによる飛行時間(TOF)の測定から、ビームの位置情報と同時に、ビームエネルギー値も得られるという利点を有し、SRILACの適切な高周波加速位相を決定している。これらの測定や制御はLabVIEWによってプログラミングされており、必要に応じて臨機応変にプログラムの変更が可能である。一方、測定されたビームに関する、位置、エネルギー、位相、ピックアップの電圧振幅、四重極モーメント等は、大規模なEPICS 制御システムとの共有化により更に有効な情報となる。そこで、LabVIEWとEPICS 制御システム間に於いて、高性能インターフェースCA Labを介することにより、データの読込と書込を可能とした。測定結果をEPICS上のサーバーに集約して共有化することにより、加速器の真空、加速空洞の位相、電磁石の磁場、冷却水の温度等との相関を、時系列で得ることが容易となった。