WEP012  電磁石と電源  8月11日 会議室P 13:10 - 15:10
重粒子がん治療用回転ガントリーのためのアクティブシールド型超伝導ダイポールマグネットの設計研究
Design study of a superconducting dipole magnet with active shielding for a rotating gantry in heavy particle therapy
 
○尾花 哲浩(核融合科学研究所)
○Tetsuhiro Obana (NIFS)
 
重粒子線がん治療では、回転ガントリーを使用することで、患者の周囲360度の任意角度から粒子ビームを患部に向けて精度良く照射することが可能になる。その結果、患者への身体的負担が軽い治療を実現している。放射線医学総合研究所にて現在稼動中の重粒子線用回転ガントリーには、鉄ヨークを用いた超伝導マグネットが使用されている。マグネットの重量は鉄ヨークが支配的となり、1台のマグネットの重量は数トン程に達する。回転ガントリーは10台のマグネットを使用するため、数10トンの重量物が強固なフレームに搭載された状態で、非常に困難な回転制御が求められている。そこで、本研究では、マグネットの軽量化により、回転ガントリーの制御系と支持構造を簡素化するため、鉄を使用しないアクティブシールド型超伝導マグネットの開発を目指している。本講演では、アクティブシールド型超伝導ダイポールマグネットの設計研究について発表する。