WEP005  加速器応用・産業利用/粒子源  8月11日 会議室P 13:10 - 15:10
機械学習を用いたイオン源制御手法の開発
Development of ion source control method using machine learning
 
○森田 泰之,福田 光宏,依田 哲彦,神田 浩樹,畑中 吉治,斎藤 高嶺,田村 仁志,安田 裕介(阪大RCNP),鷲尾 隆(阪大産研),中島 悠太(阪大IDS),岩崎 昌子(大阪市立大学),KOAY HUI WEN,武田 佳次郎,原 隆文,荘 浚謙,ZHAO HANG(阪大RCNP)
○Yasuyuki Morita, Mitsuhiro Fukuda, Tetsuhiko Yorita, Hiroki Kanda, Kichiji Hatanaka, Takane Saitou, Hitoshi Tamura, Yusuke Yasuda (RCNP), Takashi Washio (Department of Reasoning for Intelligence, Osaka Univerisity), Yuta Nakashima (IDS), Masako Iwasaki (Osaka City University), Hui Wen Koay, Keijiro Takeda, Takafumi Hara, Tsun Him Chong, Hang Zhao (RCNP)
 
 イオン源では、プラズマ状態の変化によってチェンバー温度や脱ガスが変化することや、室温やヒステリシスの影響でビーム輸送用電磁石の電流値が一意に再現しがたいなど、様々な要素が互いに影響しあう。そのため、イオン源運転の際にはビームの状態を見ながら、RFの入射パワーやチューナー、ガスの流量、輸送ラインの電磁石など、様々なパラメーターをその都度最適化調整する必要がある。この調整は、調整者の経験を頼りに行われるため、調整者によってビームの量や質、調整時間にばらつきが生まれ、再現性が低い。この問題を解決すべく、大阪大学核物理研究センター(RCNP)では機械学習技術を応用した新たな制御・調整手法の開発を行っている。機械学習は近年目覚ましい進歩をしており、膨大な量のデータ処理に優れる。その能力を生かすことで、調整パラメーター間の相関やビームの質・量への影響の推察が期待される。本研究では、機械学習を応用して日によって変動するパラメーターを迅速に最適化調整し、高品質のビームを高強度で再現性高く供給することを目指している。そこで発表者は機械学習による制御・調整手法開発のため、10GHzECRイオン源“NANOGAN”、ダイポールマグネット、四重極電磁石、エミッタンスモニターによるテストベンチを構築し、EPICSによる制御システムを導入した。本発表ではテストベンチでの機械学習を応用した高輝度ビーム生成実験の現状に関して報告を行う。