TUP039  加速器制御  8月10日 会議室P 12:50 - 14:50
SPring-8/SACLA加速器ログデータベース利用環境の構築
Assembling an user environment of accelerator log database at SPring-8/SACLA
 
○岡田 謙介(JASRI),丸山 俊之,福井 達(理研)
○Kensuke Okada (JASRI), Toshiyuki Maruyama, Toru Fukui (RIKEN)
 
大型放射光施設SPring-8/SACLAでは環境測定値、入射器のパルス周期に同期した機器の読み出し値などの時系列データを一ヶ所のデータベースに保存し、状況把握や相関解析の環境を提供している。過去の学会では機器設定パラメータの保存スキームと、NoSQLDBの運用を紹介した。本発表では、データの利用環境について述べる。共用施設としての加速器運転に直接関係する部分は、C/C++のライブラリを提供し、コンパイラ言語で手堅く取り扱っている。データの閲覧環境については、webサービスでグラフ表示、データ値の取得などを整備してきた。定型に収まらない場合は、利用者が一旦保存したテキストデータを再加工するか、別途専用のページを作成するかの選択のみで不便だったので、近年Restful APIを追加しユーザーの自由度を追加した。これは加速器調整時にスクリプト言語で柔軟に対応するといった利用方法も念頭に置いている。またこれらの枠組みが正しく働くためにはルールに沿った信号登録が必要である。年々信号数が増大し、機器の入れ替え等による信号名や収集方式の変更があるなど、登録作業の負担が大きくなってきたため、登録申請から仮登録、本登録という流れを洗い出し、web上で登録作業が完結するよう整備している。東北放射光施設やSPring8-IIなどへの展開も想定して、堅牢性と利便性の両立、管理の省力化を進めている。