TUP029  電子加速器  8月10日 会議室P 12:50 - 14:50
教育加速器の設計と建設
Design and construction of the education-oriented accelerator
 
○福田 将史,森川 祐,濁川 和幸,竹内 保直,肥後 壽泰,福田 茂樹(高エネ研)
○Masafumi Fukuda, Yu Morikawa, Kazuyuki Nigorikawa, Yasunao Takeuchi, Toshiyasu Higo, Shigeki Fukuda (KEK)
 
現在、KEKのERL開発棟内に新たに教育的利用を目的とした教育加速器を建設している。ここでは、加速器科学に貢献できる人材の育成を目指して、総研大の授業やIINASの加速器技術セミナーなどにおいて、実際の加速器を用いた実習を行い、加速器の実務の一部を経験してもらう予定である。対象としては総研大生などの大学院生、加速器に携わる大学などの技官、企業の方、若い海外の方を想定している。この加速器では、熱電子銃で1μsのパルス幅で最大100nAの電子ビームを生成し、S-bandの定在波型バンチャーでバンチングした後、S-band 2m進行波加速管で最大25MeVまで加速する。この下流には、ビームを収束するための四極電磁石やエネルギーを測定するための偏向電磁石がある。ビームダンプは2つあり、偏向電磁石で曲げない時にビームが入る主ダンプと曲げた時に入る副ダンプがある。主ダンプの手前には照射部があり、10MeVまでのビームが照射でき、材料劣化や放射線分解評価の試験などを行うことを計画している。この加速器のデザインや今後の計画について報告する。