TUOA08  ビーム診断・ビーム制御②  8月10日 会議室A 18:20 - 18:40
非線形集束におけるビームロス低減に向けたビーム入射・加速方法の検討
Investigation of beam injection and acceleration methods for beam loss reduction in nonlinear focusing
 
○柏木 啓次,湯山 貴裕,石坂 知久,宮脇 信正,百合 庸介(量研高崎)
○Hirotsugu Kashiwagi, Takahiro Yuyama, Tomohisa Ishizaka, Nobumasa Miyawaki, Yosuke Yuri (QST Takasaki)
 
QST高崎研AVFサイクロトロンでは、多重極電磁石による非線形集束を用いてビーム中心部と周縁部で数倍から数十倍の大きな強度比を持つ中空ビームの形成技術の開発を行っている。このビームの応用例として、円筒状ターゲット表面への照射による高効率ミューオン発生が検討されている。これまで我々は、2つの8極電磁石により中空ビームに形成することが可能であることをこれまで実証しているが、ビーム分布をガウス様分布化する散乱フォイルによるエネルギー幅増加や価数変化が引き起こすビーム電流低下や、ベータトロン振幅の大きい粒子が8極磁場から過度に強い集束力を受けることによるビーム損失が問題となっている。本研究では、これらの問題を解決するため、散乱フォイル無しでの中空ビーム形成が可能かを検証するとともに、中空ビーム部のみに加速ビームを到達させることが可能かを実験的に検討した。まず、サイクロトロンの加速位相を精密に制御することで、ビームエネルギー幅を減少させてターンセパレーションを大きくすることで、フォイル無しでのガウス様分布を実現して中空ビームを形成することに成功した。また、この加速条件において入射ビームを微小な実空間領域に分けて加速したところ、中空ビーム部と損失するビームの領域に差異があることがわかり、中空ビーム部に到達する領域に重点的にビームを入射させることでビームロスの低減が期待できることがわかった