TUOA02  ハドロン加速器/ビーム診断・ビーム制御①  8月10日 会議室A 16:10 - 16:30
J-PARC MRでのRF二倍高調波重畳による取り出し前バンチ操作
Bunch manipulation before the extraction by a second harmonics superposition at the J-PARC MR
 
○杉山 泰之,田村 文彦,大森 千広,吉井 正人(J-PARC)
○Yasuyuki Sugiyama, Fumihiko Tamura, Chihiro Ohmori, Masahito Yoshii (J-PARC)
 
J-PARC MRではニュートリノ実験施設に対して30GeVの大強度陽子ビームを供給している。 現在のニュートリノ実験施設へのビーム強度は510kWであり、1MWを越えるビーム強度実現のための加速機器増強を進めている。ビーム強度1MWを越える大強度運転では、ハイパーカミオカンデを用いたニュートリノ実験で導入される水チェレンコフ前置検出器でのPile-up現象が課題になっている。 前置検出器の感度を保つためには、ビームパワーを保ったままで取り出しビームの各バンチのピーク強度を低減することが必要になる。 取り出しビームのピーク強度低減の為のバンチ操作の手法の一つとして、取り出し直前におけるRF二倍高調波の重畳によるバンチ長延伸を検討した。J-PARC MRでは取り出し直前のシンクロトロン周波数が約30Hzと遅いため、 RF二倍高調波の重畳によってバンチ操作の高速化を狙った。本発表では、ビームシミュレーションの結果と、ビーム試験結果について報告する。