THP038  加速器制御  8月12日 会議室P 13:10 - 15:10
J-PARC LinacおよびRCSにおけるMPSモジュールの更新 (2)
Update of MPS modules for J-PARC Linac and RCS (2)
 
○高橋 博樹(日本原子力研究開発機構),鈴木 隆洋,石山 達也(三菱電機システムサービス(株)),伊藤 雄一((株)トータル・サポート・システム)
○Hiroki Takahashi (JAEA), Takahiro Suzuki, Tatsuya Ishiyama (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.), Yuichi Ito (TOSS)
 
J-PARC LinacおよびRCSは大強度の加速器である。そのため、加速器を構成する機器に異常が発生した場合、通常の軌道から外れた大強度ビームの機器への衝突や、大きなビームロスが発生する。よって、異常発生における、加速器本体が多大なダメージや放射化を、最小限にすることが重要である。そこで、異常が発生した際にビームを高速で停止させ、ビームによる影響を最小限にすることを目的とした機器保護システム(Machine Protection System: MPS)が構築されている。一方で、MPSを構成する既存MPSモジュールは、J-PARC稼働初期から使用されており、その経年化による動作不具合の発生が懸念されている。よって、加速器の安定した運転を維持するためには、MPSを構成するモジュールの計画的な更新(交換)を行うことが重要である。 そこで2018年より、既存MPSモジュールの基本機能を有し、且つ、既存MPSインターフェースとの互換性を有するMPSモジュールの設計・開発を行い、2019年よりMPS標準モジュールの更新を進めている。さらにMPS信号を集約する特殊モジュール等を開発し、動作確認を進めている。本件では、MPS特殊モジュールの開発状況とLinacおよびRCSにおけるMPSの更新状況について報告する。