THOA04  光源加速器  8月12日 会議室A 11:10 - 11:30
THz域交叉型アンジュレータ超放射光源の偏光度を決める要因
Factors that determine degree of polarization of a superradiant THz source based on a crossed-undulator configuration
 
○齊藤 寛峻,武藤 俊哉,柏木 茂,日出 富士雄,三浦 禎雄,南部 健一,長澤 育郎,髙橋 健,鹿又 健,柴田 晃太朗,山田 悠樹,山本 大喜,山田 志門,濱 広幸(東北大学電子光理学研究センター)
○Hirotoshi Saito, Toshiya Muto, Shigeru Kashiwagi, Fujio Hinode, Sadao Miura, Kenichi Nanbu, Ikuro Nagasawa, Ken Takahashi, Ken Kanomata, Koutaro Shibata, Hiroki Yamada, Daiki Yamamoto, Shimon Yamada, Hiroyuki Hama (Research Center for Electron Photon Science, Tohoku University)
 
交叉型アンジュレータは2台のアンジュレータからの直交する直線偏光を重ね合わせることにより偏光操作を行う偏光可変光源である。過去に可視光からX線にわたる短波長領域での応用研究が行われてきたが、我々は新たにこの偏光操作法と短バンチからの超放射を組み合わせた偏光可変コヒーレントTHz光源の研究開発を行っている。本研究では理論的な考察および3次元的な粒子トラッキングとリエナール・ヴィーヘルトポテンシャルに基づく放射の数値計算により、偏光度を決める要因について詳しく調べた。電子ビームのエミッタンスやエネルギー広がり、放射の波長広がりの偏光度への影響は小さく、2つの偏光成分の発光点が異なることに起因する波面のずれの効果が偏光度を決める主要因であることを明らかにした。発表では現在計画されている東北大学電子光理学研究センターにおける実証実験のパラメータ(電子ビームエネルギー22 MeV、共鳴周波数1.9 THz、アンジュレータ周期数7)を例にとり、本光源の典型的な偏光特性について述べる。