THOA01  光源加速器  8月12日 会議室A 10:10 - 10:30
次世代光源における過渡的電圧補償のためのバンチ位相検出法の検討
Investigation of bunch-phase detection method compensating TBL voltages in next generation light sources
 
○内藤 大地,山本 尚人,坂中 章悟,高橋 毅(高エ研),山口 孝明(総研大)
○Daichi Naito, Naoto Yamamoto, Shogo Sakanaka, Takeshi Takahashi (KEK), Takaaki Yamaguchi (SOKENDAI)
 
次世代リング型光源で横方向の極低エミッタンスを達成するには、バンチ内における電子同士の散乱を抑制しなければならない。そこで、基本波の加速空洞の他に高調波空洞を導入してバンチ伸長を行う。しかし、このバンチ伸長手法では空洞内電圧の過渡的時間変動に非常に敏感だという問題がある。特にリング型光源ではイオン捕獲を抑制するため、バンチトレインの途中にギャップを設けねばならず、このギャップにより空洞内の電圧が時間変動してバンチ伸長の効率を悪化させる。そこで高帯域キッカーを用いた過渡的電圧補償が提唱されている。このキッカー空洞で発生すべきRF電圧をリアルタイムに最適化するため、我々のグループでは各バンチのRF同期位相の変動を検出し、その情報を用いてフィードフォワード・パターンを最適化することを提案している。これを実現する為にはまず、バンチの同期位相をリアルタイムで正確に測定できるビームモニターが必要である。このモニターを開発するため、我々はKEK-PFでBPMと高分解能オシロを用いて周回周波数に同期した各バンチの位相測定の試験を行った。本発表ではこの測定結果を用いた、フィードフォワードに最適な位相検出方法の検討結果について報告する。