MOPOA04  合同セッション  8月9日 会議室A 10:40 - 11:10
Compact ERLを用いた中赤外FELの開発とFEL発振
Development of mid-infrared FEL based on Compact ERL and first lasing of FEL
 
○阪井 寛志,加藤 龍好,土屋 公央,谷本 育律,本田 洋介,宮島 司,島田 美帆,帯名 崇,高井 良太,中村 典雄,原田 健太郎,高木 宏之,満田 史織,東 直,山本 将博,福田 将史,田中 織雅,野上 隆史,江口 柊,塩屋 達郎,下ヶ橋 秀典,多田野 幹人,長橋 進也,濁川 和幸,三浦 孝子,Feng Qiu,荒川 大,梅森 健成,許斐 太郎,加古 永治,仲井 浩孝,中西 功太,清水 洋孝,原 和文,本間 輝也,小島 裕二,河田 洋,内山 隆司(KEK),羽島 良一,川瀬 啓悟(QST),坂本 文人(秋田高専),Norvell Nora(SLAC),佐藤 正健,屋代 英彦,欠端 雅之(AIST)
○Hiroshi Sakai, Ryukou Kato, Kimichika Tsuchiya, Yasunori Tanimoto, Yosuke Honda, Tsukasa Miyajima, Miho Shimada, Takashi Obina, Ryota Takai, Norio Nakamura, Kentaro Harada, Hiroyuki Takaki, Chikaori Mitsuda, Nao Higashi, Masahiro Yamamoto, Masafumi Fukuda, Olga Tanaka, Takeshi Nogami, Shu Eguchi, Tatsuro Shioya, Hidenori Sagehashi, Mikito Tadano, Shinya Nagahashi, Kazuyuki Nigorikawa, Takako Miura, Qiu Feng, Dai Arakawa, Kensei Umemori, Taro Konomi, Eiji Kako, Hirotaka Nakai, Kota Nakanishi, Hirotaka Shimizu, Kazufumi Hara, Teruya Honma, Yuji Kojima, Hiroshi Kawata, Takashi Uchiyama (KEK), Ryoichi Hajima, Keigo Kawase (QST), Fumito Sakamoto (NIT,AC), Nora Norvell (SLAC), Tadatake Sato, Hidehiko Yashiro, Masayuki Kakehata (AIST)
 
近年、金属に代わる軽量で低コストな工業用素材として樹脂材料の高効率加工の需要が増えている。樹脂材料の吸収ピーク波長は分子構造起因の急峻なピークを持ち、5~20 μm の中赤外波長領域にあり、既存のレーザー波長ではカバーされておらず、高品質高効率の樹脂のレーザー加工は困難である。様々な樹脂に対する吸収ピークを狙い撃ちするために、波長可変な高強度高平均中赤外レーザーの開発が高効率加工にとっては重要である。KEKでは、NEDO「高輝度・高効率次世代レーザー技術開発」プロジェクトにおける「分子振動を利用する高効率加工プロセス用中赤外高出力レーザー光源開発」の研究開発テーマとして採択され、2018年度後半から、中赤外FEL(MIR-FEL)の開発を開始した。目的は、KEKにあるCompact ERL(cERL)にて、MIR-FELを建設し、そのFELを産業用レーザーの開発に必要な加工用データベースを構築するための光源として使用することである。2020年6月にcERLで2台のアンジュレータを用いたFEL実験を開始したことを昨年の加速器学会で口頭発表を行った。本発表では、このFELシステムの概要を話すとともに、その後の、FELシステムの改造とそれによる光増幅実験について報告し、得られた中赤外光の性能およびその光を用いた照射実験について報告する。