MOP058  施設技術報告  8月9日 会議室P 12:50 - 14:50
群馬大学重粒子線医学センターの現状
Present status of Gunma University Heavy Ion Medical Center
 
○中尾 政夫,遊佐 顕,島田 博文,松村 彰彦,川嶋 基敬,酒井 真理,Varnava Maria,田代 睦(群大重医セ),想田 光(山形大)
○Masao Nakao, Ken Yusa, Hirofumi Shimada, Akihiko Matsumura, Motohiro Kawashima, Makoto Sakai, Maria Varnava, Mutsumi Tashiro (GHMC), Hikaru Souda (Yamagata Univ.)
 
群馬大学重粒子線医学センターでは、普及型炭素線治療装置による炭素線治療が行われている。2020年には2019年より90名多い740名の治療が行われ、治療を開始した2010年から2020年の間の累計は4561名となった。2020年度には加速器が原因で治療が1日止まるようなトラブルは起こらなかった。一方で加速器以外のX線装置や治療室内のカメラの異常が頻発している。殆どのケースでは装置の再起動などで数分後には正常動作するようになるが、部品の交換が必要になることもある。治療室のうち1室が2日間使用不可能になったが、他の治療室への振替で治療を行った例もあった。また、実験用のビームラインではスキャニング方式を使用しているが、2021年3月にスキャニング磁石やレンジシフタ等の制御を行う制御系が故障した。既に部品生産も修理対応も終了しているため借用品で仮復旧しており、今後新たな制御系を製作する予定である。このような当施設での加速器の運転時間、治療時間の統計と、主な故障とそれに対する対処について報告する。