MOP008  加速器土木・放射線防護/真空  8月9日 会議室P 12:50 - 14:50
3GeVシンクロトロン入射部への遮蔽体設置作業
Radiation shielding installation work for 3GeV synchrotron injection section
 
○仲野谷 孝充,神谷 潤一郎,吉本 政弘,高柳 智弘,谷 教夫(日本原子力研究開発機構 J-PARCセンター),古徳 博文(アルバックテクノ株式会社),堀野 光喜,柳橋  亨,竹田 修(株式会社NAT),山本 風海(日本原子力研究開発機構 J-PARCセンター)
○Takamitsu Nakanoya, Junichiro Kamiya, Masahiro Yoshimoto, Tomohiro Takayanagi, Norio Tani (J-PARC/JAEA), Hirofumi Kotoku (ULVAC TECHNO), Koki Horino, Toru Yanagibashi, Osamu Takeda (NAT), Kazami Yamamoto (J-PARC/JAEA)
 
J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器ではビーム出力の増強に伴い、ビーム入射部付近では放射化による機器の表面線量と空間線量率が年々増加している。一方でビーム入射部には人の手によるメンテナンスが欠かせない機器が多数存在しており、作業者の被ばく低減が重要な課題であった。特に今後、本加速器の設計値である1MWで定常的な運転をしていくとさらなる機器の放射化が予想されるため、作業者の被ばくを低減するには遮蔽体の設置が必須である。遮蔽体の形状、設置方法等について検討を重ねた結果、ビームライン架台に対して取り外し可能な遮蔽体を設置することとした。そして、2020年夏季メンテナンス期間に遮蔽体の設置作業を実施した。 遮蔽体の設置作業は高線量下で行われるため、作業員の被ばく量を抑えることが重要な課題であった。被ばく低減を図るため、入念に作業計画と作業手順を作成し、また、作業期間中も様々な被ばく低減対策と個々の被ばく管理を行った。これにより、作業者の最大の被ばく線量を管理目標値以下に抑えて作業を完遂することができた。 遮蔽体設置後に遮蔽効果の検証した結果、この遮蔽体により入射部近傍での作業時の被ばく線量の大幅な低減に寄与できることが確認できた。 本発表では設置した遮蔽体の概要、設置作業に係る作業管理・放射線管理及び遮蔽効果について報告する。