MOOB06  電磁石と電源②  8月9日 会議室B 17:40 - 18:00
J-PARCキッカー用LTD半導体スイッチ電源
LTD semiconductor switch power supply for J-PARC kicker
 
○高柳 智弘,小野 礼人(JAEA/J-PARC),堀野 光喜,植野 智晶(NAT),富樫 智人,杉田 萌,山本 風海,金正 倫計(JAEA/J-PARC)
○Tomohiro Takayanagi, Ayato Ono (JAEA/J-PARC), Koki Horino, Tomoaki Ueno (NAT), Tomohito Togashi, Moe Sugita, Kazami Yamamoto, Michikazu Kinsho (JAEA/J-PARC)
 
J-PARCのキッカー電源を代替するSiC-MOSFET半導体と誘導電圧重畳回路(LTD)を組み合わせたキッカー用LTD半導体スイッチ電源の開発を進めている。本電源は、矩形パルス形成用の主回路基板とフラットトップのドループを補償する補正回路基板の2種類で構成されており、階層的に直列接続した段数分の高電圧出力とドループ補正を可能とする。また、LTD回路は磁性体コアを用いて制御系の一次側と出力端の二次側を分離している。そのため、絶縁に対する考え方としては、複数段の接続により高電圧が印加される二次側のみを高耐圧設計とすればよい利点をもつ。更に、主回路基板は、既設のキッカー電源が別回路で構成されているサイラトロン、PFN、エンドクリッパの主要回路に加え、キッカー電磁石由来のビームインピーダンスの低減が可能な反射波吸収回路を400mm×430mmの1枚の基板で実装し、且つ低ノイズ均一回路インピーダンスとなる完全放射対称型回路で構成したでモジュール構造を有している。今回、1.7kVのSiC-MOSFETを使用した主回路基板を32枚と、100VのMOSFETによる補正基板を20枚使用し、キッカー電源として必要な定格40kVの出力を実現した。評価結果について報告する。