WESP05  ポスターセッション①  9月2日 ポスター会場 12:40-14:40
阪大産研量子ビーム科学研究施設の現状報告
Status report of Research Laboratory for Quantum Beam Science, ISIR, Osaka University
 
○古川 和弥,誉田 義英,磯山 悟朗,岡田 宥平,徳地 明,吉田 陽一,楊 金峰,菅 晃一,神戸 正雄,細貝 知直(大阪大学 産業科学研究所)
○Kazuya Furukawa, Yoshihide Honda, Goro Isoyama, Yuhei Okada, Akira Tokuchi, Yoichi Yoshida, Jinfeng Yang, Koichi Kan, Masao Gohdo, Tomonao Hosokai (ISIR, Osaka University)
 
阪大産研量子ビーム科学研究施設はLバンド40 MeV電子ライナック、フォトカソードRF電子銃ライナック、Sバンド150 MeV電子ライナック、コバルト60γ線照射装置を有する放射線共同利用施設である。Lバンドライナックはナノ秒とサブピコ秒領域のパルスラジオリシスを用いた放射線化学の研究や、FELによる大強度テラヘルツ波の発生と利用に用いられている。昨年度は電子銃の暗電流の日和見的増加への対応、冷却装置と圧空動作ラインの補修と改良、FEL構成機器の更新、複数ビームポートへのビーム振り分けによる同時利用に向けた10 pps以上の繰り返しに対応するキッカー電磁石の製作等を行った。RF電子銃ライナックについては、ピコ秒レーザーや充電電源のトラブルに対処しながら、フェムト秒・アト秒パルスラジオリシスの研究、超短パルス電子ビーム発生とフェムト秒電子線パルスによるTHz光の発生等の研究を進めている。150 MeVのSバンドライナックはモジュレータの放電に伴うノイズやSF6リーク等のトラブルに対処しながら、低速陽電子ビーム生成と放電生成プラズマを用いたビームレンズの集束特性評価実験等に利用している。本発表では当施設の保守管理・開発の状況に関して報告する。