WESP01  ポスターセッション①  9月2日 ポスター会場 12:40-14:40
都市大タンデムの現状(2020年度)
Status of the TCU-Tandem (FY2020)
 
○羽倉 尚人(都市大)
○Naoto Hagura (TCU)
 
東京都市大学原子力研究所では、1.7MVペレトロン・タンデム加速器(都市大タンデム(TCU-Tandem))の運転を2018年5月開始した。本学には、2008年にスタートした理工学部・原子力安全工学科(定員45名)と、早稲田大学と共同運営する大学院・共同原子力専攻(定員15名×2大学)がある。国内でも数少ない原子力を冠する学科および専攻を有することから原子力・放射線分野の人材育成に尽力しており、本加速器システムは、そうした人材育成に資することを目的として、立ち上げられた。2019年度からは学科3年生を対象とした実験実習科目の一テーマとして、加速器実験を取り入れ、PIXE(Particle Induced X-ray Emission:荷電粒子励起X線分光)分析法による元素分析手法の実験を行っている。本タンデム加速器は、廃止措置中の研究用原子炉「武蔵工大炉」施設内に設置されているので、廃止措置に関連する研究テーマを立ち上げ、卒業論文や修士論文として実施している。2018年7月には第31回タンデム研究会、2019年11月には第35回PIXEシンポジウムを開催し、学内外の関係者に、本学におけるアクティビティの紹介と今後の連携についての呼びかけを行っている。2020年度中にはビームラインを拡張し、さらなるビーム応用研究が展開できる体制にする計画である。