WEPP54  ポスターセッション①  9月2日 ポスター会場 12:40-14:40
RIKEN 28GHz超電導ECRイオン源の開発
Developments of RIKEN 28GHz SC-ECRIS
 
○日暮 祥英,大西 純一,中川 孝秀(理研)
○Yoshihide Higurashi, Jun-ichi Ohnishi, Takahide Nakagawa (Riken)
 
理研RIBF計画では大強度RIビーム生成のために、イオン源から大強度多価重イオンビーム、特に大強度ウランビームの生成が強く望まれている。この要求を満たすために28GHz超電導ECRイオン源を製作し、種々の研究開発を行ってきた。安定かつ大強度ウランビーム生成のためには、イオン源性能の最適化(特に磁場強度分布)と充分なウラン蒸気の供給が最も重要な要素である。このため長年にわたりこの二つについて開発を行ってきた。特にウラン蒸気生成法としては高温用オーブンの開発を行い、試験研究において大強度ウランビーム生成に成功している。しかしながら最近の研究で本オーブンは大量の蒸気生成の際、噴出孔が塞がりやすく、大量な蒸気生成下での長期安定ビームの供給に問題があることが発覚した。これに対して我々は消費量を下げて大強度ビーム生成するためには、プラズマチェンバー表面の性質が重要な要素であることを突き止めた。この結果を用いて最適な表面条件を維持することで長期間安定なビーム供給に成功している。昨年は高温用オーブンからの蒸気の供給をさらに安定させるために、高温用オーブンを一つから二つに増やし、より安定した大強度ビーム供給に成功、ウラン35価のイオンビームを最大約200 e micro A生成、また約140 e micro Aを一ヵ月以上連続供給することができた。今回の発表ではこれまでの開発と今後の展望などについて報告を行う。