WEPP18  ポスターセッション①  9月2日 ポスター会場 12:40-14:40
microTCA.4規格を用いた多極BPMモジュールの開発(1)
Development of Multi-pole BPM module with microTCA.4 standard
 
○杉村 仁志(高エネルギー加速器研究機構)
○Hitoshi Sugimura (KEK)
 
SuperKEKB加速器は世界最高のルミノシティを目指すため、陽電子ビームのエミッタンスを垂直方向で60nm まで小さく絞り込むが、加速直後のビームは3mmと大きく、これを小さくするためにダンピングリングが建設された。ダンピングリング前後でのエミッタンスを設計通り減少させるためにはビーム位置を精度よく測定することが重要である。 特にエミッタンスの大きな加速直後の陽電子ビームは従来の方法では測定精度を上げるために回路負荷が非常に大きかった。 そのために新たに読み出し回路の設計・開発を行う。 読み出し回路にはmicroTCA.4規格での開発を行い、アナログ信号処理とデジタル信号処理をそれぞれ異なるボードで開発する。 また、microTCA規格のボードを制御するためのデバイスドライバも開発する。このモジュールを開発することでビーム位置を5um以下の精度で決定する ことを目標とし、エミッタンスを光学設計値の1%以下まで抑える予定である。 本発表では、Kintex-7評価ボードを用いてアナログ波形の処理方法についての基礎的評価を行ったのでこれを報告する。