WEPP06  ポスターセッション①  9月2日 ポスター会場 12:40-14:40
光の空間分布に関する境界条件を考慮した自由電子レーザーのシミュレーション
Numerical simulation of free electron laser with boundary condition of radiation field
 
○坂本 文人(秋田工業高等専門学校),羽島 良一(QST),加藤 龍好,本田 洋介,島田 美帆,帯名 崇,中村 典雄(KEK)
○Fumito Sakamoto (National Institute of Technology, Akita College), Ryoichi Hajima (QST), Ryuko Kato, Yosuke Honda, Miho Shimada, Takashi Obina, Norio Nakamura (KEK)
 
自由電子レーザーにおいて赤外光など波長が長くなる場合は,光が回折によって空間的に広がる効果が顕著となることから,光の伝搬を自由空間としてではなく外部境界を組み込んで詳細に考える必要がある.真空ダクトを金属境界と考えると,光の空間分布は真空ダクトの断面形状と光の偏光成分などで決定される導波管モードとして取り扱うことができる.導波管モードで光の伝搬を考えた場合,壁面で終端される電場の大きさから真空ダクトへ流れ出る光のエネルギーを求めることができ,実際に得られる自由電子レーザーの実効的なエネルギーも計算することができる.このような背景から,自由電子レーザーのシミュレーションに広く用いられているGENESIS1.3に光の空間分布の計算に対して境界条件を組み込み,導波管モードでの自由電子レーザーのシミュレーションを行った. 本発表では組み込んだ境界条件の詳細とその妥当性,および導波管モード解析の有用性について報告する.