WEOT10  加速器制御  9月2日 講演会場2 18:30-18:50
SuperKEKBにおけるRF位相変調を用いたバケットセレクション
Bucket slection with RF phase modulation at SuperKEKB
 
○杉村 仁志,梶 裕志,佐藤 政則,宮原 房史,小林 鉄也,三浦 孝子,松本 利広(高エネルギー加速器研究機構),飯塚 祐一(東日本技術研究所),王 迪(総研大),草野 史郎,工藤 拓弥(三菱電機システムサービス株式会社)
○Hitoshi Sugimura, Hiroshi Kaji, Masanori Satoh, Fusashi Miyahara, Tetsuya Kobayashi, Takako Miura, Toshihiro Matsumoto (KEK), Yuichi Iitsuka (EJIT), Di Wang (SOKENDAI), Shiro Kusano, Takuya Kudou (MSC)
 
SuperKEKB加速器では電子陽電子衝突のルミノシティを増加させるため、入射パルス頻度50Hzで運転を行っている。50Hzでの運転を全て陽電子ビームの入射に利用する場合、ダンピングリングの最低蓄積時間40msの制約により、ダンピングリング内に陽電子ビームが2パルス蓄積した状態が生じる。この時、タイミングシステムはバケット選択の自由度が1パルス運転に比べ約1/8となり、50Hzのビーム全てをダンピングリングに入射することができない。そのため、2パルス運転では電子陽電子入射器のRFの位相変調を行うことで自由度を11倍に増やし、連続的な入出射を実現しようとしている。これらのアルゴリズムを構築し、2019年10月から位相変調試験を行った。位相変調によりRFのスレッド反転タイミングのずれが生じる。タイミングがずれることによりビームエネルギーにずれが生じる。この影響を調べるため、位相変調に伴うエネルギーのずれを測定し、エネルギーのずれが蓄積リングへの入射に影響を及ぼさないレベルであるかを評価した。本発表では定量的な評価について報告を行う。