THSP04  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
KEK放射光源加速器PFリングとPF-ARの現状
PRESENT STATUS OF PF RING AND PF-AR AT KEK
 
○小林 幸則(KEK加速器研究施設)
○Yukinori Kobayashi (Accelerator Laboratory, KEK)
 
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)の放射光科学研究施設(フォトンファクトリー:PF)は、1982 年から今日まで大学共同利用を中心にした運営を行い、物質科学および生命科学を中心にした基礎科学の発展に貢献してきた。現在では、2.5GeV PFリングと6.5 GeV PFアドバンストリング(PF-AR)の2つの放射光専用リングを運転し、年間3,500 人を超えるユーザに対して紫外線からX線までの放射光を供給している。PFリング、PF-ARともに稼働から約40年経過しており、各種装置の老朽化が顕著になってきているが、随時対策を講じながら故障率1%台の安定な運転を維持している。2019年度は特に発熱が課題となっていたPF-AR高周波加速空洞の高次高調波減衰ケーブルの全数交換を実施した。また2020年度は、冷却水配管に課題を抱えているPFリングのセプタムII電磁石の更新を含めた新入射スキームへの改造を予定している。本年会では、このような老朽化対策を含めたPFリングとPF-ARにおける運転の現状について報告する。