THPP63  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
PF-ARにおける5GeV運転の状況
The 5GeV operation status at the PF-AR
 
○長橋 進也,内山 隆司,帯名 崇,影山 達也,坂中 章悟,佐藤 政則,高井 良太,高橋 毅,谷本 育律,内藤 大地,中村 典雄,野上 隆史,原田 健太郎,東 直,本田 融,丸塚 勝美,満田 史織,山本 尚人,吉田 正人,吉本 伸一,渡邉 謙(高エネ研),工藤 拓弥(三菱電機システムサービス)
○Shinya Nagahashi, Takashi Uchiyama, Takashi Obina, Tatsuya Kageyama, Shogo Sakanaka, Masanori Satoh, Ryota Takai, Takeshi Takahashi, Yasunori Tanimoto, Daichi Naito, Norio Nakamura, Takashi Nogami, Kentaro Harada, Nao Higashi, Tohru Honda, Katsumi Marutsuka, Chikaori Mitsuda, Naoto Yamamoto, Masato Yoshida, Shin-ichi Yoshimoto, Ken Watanabe (KEK), Takuya Kudou (Mitsubishi Electric System & Service)
 
高エネルギー加速器研究機構(KEK)のX線領域の単パルス専用放射光源であるPhoton Factory Advanced Ring(PF-AR)は、2017年に直接入射路が完成したことにより、6.5GeVまでの任意のエネルギーの電子ビームを入射することが可能となった。また、2018年11月には、トップアップ入射により蓄積電流値を一定に保ったままユーザー運転を行うことが実現し、ユーザー実験の中断時間を短縮することに成功した。一方、2009年度は年間5,000時間を超えていた運転時間が、運転経費の削減により2016年度には半分以下になるなど、ユーザー運転時間の確保が大きな課題となっていた。そこで、運転エネルギーを6.5GeVから下げることで電気代を削減し、その削減された電気代で運転時間を伸ばすことが提案された。検討の結果、運転エネルギーを5GeVまで下げることで電気代が約60%にまで抑えることがわかり、2018年6月よりマシンスタディを開始した。2019年3月にはビームラインへ光を導いて試験的な利用実験を行い、同年5月の運転から5GeV運転が正式に開始された。 電気代削減の検討からその測定結果、5GeV運転が確立するまでのマシンスタディの内容を報告する。