THPP56  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
FELパルス光の外部蓄積のための試験蓄積状況
Current status of a test stacking at enhancement cavity for IR-FEL oscillator
 
○黒澤 歩夢,住友 洋介(日大理工),川瀬 啓悟,羽島 良一(量研),早川 恭史,境 武志(日大理工)
○Ayumu Kurosawa, Yoske Sumitomo (CST,Nihon U.), Keigo Kawase, Ryoichi Hajima (QST), Yasushi Hayakawa, Takeshi Sakai (CST,Nihon U.)
 
現在、日大LEBRAでは高次高調波発生を通じたアト秒光源生成を狙うプロジェクトに参加している。アト秒光源を作り出すには高ピーク強度パルスが必要とされており、これを実現するためFELパルス光を外部共振器に蓄積するための基礎研究を行っている。しかし、日大FELの中赤外での20usのマクロパルスの光では共振器設計は困難が予想される。そこで赤外モードロック・ファイバーレーザーを用いた試験蓄積と光学系づくりを行い、FELパルス蓄積に必要な技術を獲得することを目指す。今回は試験蓄積の状況と、これまでの取り組みやそこから得られる考察を発表する。共振器はモードロック・ファイバーレーザーのパルス繰り返しの倍の周波数で蓄積するように設計し、4枚のミラーによって周回軌道を作る。周回軌道の微調整や入射光のビームサイズおよび発散の調整をすることで共振器内部の蓄積条件に近づけていった結果、透過光からは設計通りの内部蓄積状況になっていることが分かった。他にも、入射光のバックグラウンドノイズがあり、パルス蓄積と区別するための取り組みも紹介する。