THPP50  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
MeV領域のテーブルトップ陽子源の大強度化
Development of intense table-top source of protons in MeV resion
 
○依田 哲彦,嶋 達志,神田 浩樹,福田 光宏,大本 恭平,荘 浚謙,久松 万里子(大阪大学核物理研究センター),高久 圭二(神戸常磐大学)
○Tetsuhiko Yorita, Tatsushi Shima, Hiroki Kanda, Mitsuhiro Fukuda, Kyohei Omoto, Tsun Him Chong, Mariko Hisamatsu (RCNO, Osaka Univ.), Keiji Takahisa (Kobe Tokiwa Univ.)
 
十数MeVの陽子ビームは、粒子線測定器の校正やPET薬剤などで利用される短寿命RI生成などに利用される。陽子ビームは通常サイクロトロンなどの加速器で生成されるが、より手軽な方法として核融合反応である3He+D→p+4Heを利用することを考えた。この核融合反応の結果放出される14.67MeVの陽子をにより、研究室レベルで気軽に使用できる導入コストが低く小型化な陽子源の実現が期待される。この核融合反応自体は古くから知られているもので、恐らくは過去にもこの反応を使ったビーム生成装置の検討がなされたであろうが、反応率の低さが足枷であったであろうことは想像に難くない。 本研究では最終的にPET関連の研究に耐えうる量のRI製造を3He+D→p+4He反応により実現できる装置の実現を今一度目指す。これまでの研究では強度は弱いものの、300μmのアルミ窓をとおして、数MeVの陽子を大気中に取り出すことに成功している。今回、この真空を遮断している窓構造の改良を行うことで大気側に取り出される陽子のエネルギーロスの低減を図り、イオン源の加速電圧増強による大強度化と合わせた改造を実施し、十数MeVの大強度陽子源の実現を目指した。