THPP38  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
J-PARCリニアックの低電力高周波制御システムの現状
Present Status of J-PARC Linac LLRF System
 
○二ツ川 健太,Cicek Ersin,方 志高,福井 佑治,溝端 仁志(高エネルギー加速器研究機構),平根 達也,篠崎 信一(日本原子力研究開発機構),佐藤 福克(日本アドバンストテクノロジー株式会社)
○Kenta Futatsukawa, Ersin Cicek, Zhigao Fang, Yuji Fukui, Satoshi Mizobata (KEK), Tatsuya Hirane, Shinichi Shinozaki (JAEA), Yoshikatsu Sato (NAT)
 
J-PARCリニアックの低電力高周波制御(LLRF)システムでは、空洞電界の安定度の性能要求を満たすために、FPGAを用いたデジタルフィードバック(DFB)とデジタルフィードフォワード(DFF)を採用している。このシステムは開発期間から20年以上経過して、ハードウエアのモジュールの生産中止やソフトウエアの開発環境の維持が困難になり、次世代への速やかな移行が必要になっている。現状はAD、DAおよびFPGAを含んだデジタイザ部のみを開発して、既設のcPCIのアナログモジュールと組み合わせて、SDTL02とSDTL13ステーションで試験導入している。令和2年の夏期シャットダウン中に17式分の更新を予定している。また、アナログモジュールの開発も進めており、令和3年度に計画しているMEBT1のLLRFシステムの改修は、アナログボードも含めた新システムの開発を進めている。また、令和1年度の夏期シャットダウン中に経年劣化対策で324MHzシステムのPLCの更新や、システム維持の観点から全LLRFシステムに渡ってPLCラダーの共通化を実施するなどの大きな変更を行っている。 本講演では、新規に導入するデジタイザを中心に、現状と今後の計画を発表する予定である。