THPP23  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
加速器データログのためのNoSQLデータベース(Apache Cassandra)安定運用
A stable operation of NoSQL database (Apache Cassandra) applied to the accerelator data logging
 
○岡田 謙介,藤原 綾潜(高輝度光科学研究センター),丸山 俊之(理化学研究所)
○Kensuke Okada, Ryousen Fujihara (JASRI), Toshiyuki Maruyama (RIKEN)
 
SPring-8/SACLAでは、各種加速器構成機器からのログデータを一元管理し、運転に利用している。ログデータは10秒周期程度から、SACLAの運転周波数の60Hzまでの時系列ポイントデータが主である。2014年からオンラインデータベースとしてカラム型NoSQL(Apache Cassandra)の利用を始めた。Apache Cassandraは対等なノードの集合で構成され、負荷分散による読み書き性能の向上と共に、データの複製を持ち合う設定によりハードウェア障害時に運転に影響が出ることが少ないという利点がある。現在、第一世代、第二世代の2つの方式の並行運用を計約70台のノード数で行っており、これまで大きなトラブルもなく安定運用を行えている。オンラインデータの書き込みは世代によってゲートウェイサーバを介する方式と機器から直接データベースに接続する方式の2種類で、読み出しについては、GUI作成のための関数ライブラリと定型的なデータ閲覧のためのweb経由のアクセスを提供している。Apache Cassandraの導入によって記録可能データ量を大幅に増やせた一方で、特に読み出しに関しての段取りがかなり必要なこと、過去データを保ちながらのノード数の追加削減などのシステム構成変更は容易でないことが分かってきた。この発表では利用体系やトラブルから見えてきたデータベース設計の要点を紹介する。