THPP18  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
あいちSR電子蓄積リングの逐次的な閉軌道歪みの補正に関する研究
Sequential correction of closed orbital distortion of Aichi SR electron storage ring
 
○中尾 海斗(名大工),保坂 将人,高嶋 圭史,石田 孝司,真野 篤志,郭 磊(名大SRセンター),加藤 政博(広島大学),大熊 春夫(阪大RCNP)
○Kaito Nakao (Nagoya Univ.), Masahito Hosaka, Yoshifumi Takashima, Takashi Ishida, Atsushi Mano, Lei Guo (SR Center Nagoya Univ.), Masahiro Katoh (Hiroshima Univ.), Haruo Ohkuma (RCNP Osaka Univ.)
 
 あいちシンクロトロン光センター(あいちSR)では、加速器の運転は平日の日中に行い、夜間や休日は運転を停止している。電子蓄積リングでの閉軌道歪みの補正は、毎朝の加速器の起動後、300mAトップアップ運転に移行した直後に行っており、通常は1日の運転中でこの1回のみである。蓄積リング内での電子ビームの閉軌道は、加速器室内の温度変化などによって、1日を通して徐々に変化している。我々は、逐次閉軌道歪みの補正を行うことによって、1日の運転を通して閉軌道の変化を抑える方法について研究を行っている。  あいちSRでは、閉軌道歪みの補正は固有値分解法を用いて行っている。あいちSRにおける、逐次的な閉軌道歪みの補正の試行的な実験において、鉛直方向の軌道について3分毎に固有値分解法による閉軌道歪みの補正を行ったところ、時間が経つにつれて、補正を行っても基準軌道に対するずれが残る結果となった。  本報告では、上記実験結果に対する考察を進めるとともに、逐次的な閉軌道歪みの補正方法として固有値分解法に加えて、機械学習による補正方法についても検討を行う予定である。