THPP17  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
J-PARCハドロン実験施設における新設一次ビームラインのビームコミッ ショニング
Beam commissioning of new primary proton beam line at J-PARC Hadron Experimental Facility
 
○小松 雄哉(高エネ研)
○Yusuke Komatsu (KEK)
 
J-PARC ハドロン実験施設では2020年1月に、既存の一次陽子ビームラインから~0. 1%を分岐し、実験エリアまで輸送する新たなビームライン(以下、Bラインと呼ぶ。)が完成した。ハドロン実験施設では従来、金標的に一次ビームを入射し、生成されたK中間子とπ中間子を二次ビームとして実験に利用してきた。Bラインでは、 10^10陽子/スピル(5.2秒サイクル、1スピル2秒)の30 GeV陽子ビームを直接実験 標的(カーボン、銅など)に照射してベクトル中間子を生成し、その原子核中での 質量変化を測定する実験が行われる。陽子ビームを固定標的に照射する手法では、 世界最高の統計量を得る事が期待される。2020年5月から6月にかけて本ビームラインに初めてビームを通し、コミッショニングを行う計画である。 コミッショニングではビームライン自体の健全性の確認と、実験利用のためのビ ームの最適化を行う。具体的には 1)ビームロス量が想定内に抑えられているこ と、2)実験側が要求するようなビーム強度、プロファイルで安定にビームを供給 できること、を各種モニターにより確かめる。本ポスターでこれらの結果を報告する。