THPP09  ポスターセッション②  9月3日 ポスター会場 13:10-15:10
周波数変調型可変エネルギー加速器におけるビーム出射解析
Analysis of beam extraction in modulated frequency variable energy accelerator
 
○中島 裕人,青木 孝道,羽江 隆光,関 孝義,宮田 健治,堀 知新,西田 賢人,野田 文章,えび名 風太郎,平本 和夫((株)日立製作所)
○Yuto Nakashima, Takamichi Aoki, Takamitsu Hae, Takayoshi Seki, Kenji Miyata, Chishin Hori, Kento Nishida, Fumiaki Noda, Futaro Ebina, Kazuo Hiramoto (Hitachi, Ltd.)
 
粒子線治療向け小型加速器として、周波数変調型可変エネルギー加速器を開発中である。本加速器は、らせん軌道を一方向に偏心させることで異なるエネルギーの設計軌道を空間的に集約し、がん治療に必要なエネルギー(陽子70~225 MeV)のビームを出射することを特長としている。ビームの出射に軌道集約領域に印加した横方向RF電場によるベータトロン振動振幅増大と、集約領域の動径方向外側に重畳したピーラ・リジェネレータ磁場によって励起される半整数共鳴を利用することで、遅い取り出しを実現する。これによって、出射ビームのパルス長を横方向RF電場の印加パターンで制御することが可能になる。また出射ビームのエネルギーは加速電圧の印加時間で制御する。本発表では、粒子軌道計算による複数エネルギーでのビーム出射解析の結果について示し、ピーラ・リジェネレータ磁場分布が出射時のチューン及びビーム挙動に与える影響について考察する。