THOT09  光源加速器②  9月3日 講演会場2 15:40-16:00
次世代光源において過渡的ビーム負荷補償を行うためのキッカー空洞の検討
Study on the kicker cavity used for transient beam-loading compensation in the next-generation light sources
 
○内藤 大地,坂中 章悟,山本 尚人,高橋 毅,山口 孝明(高エ研)
○Daichi Naito, Shogo Sakanaka, Naoto Yamamoto, Tsuyoshi Takahashi, Takaaki Yamaguchi (KEK)
 
次世代の極低エミッタンス光源では、電子同士のバンチ内散乱によるビーム寿命の低下やエミッタンスの増大が問題となる。 そこで、主空洞と高調波空洞を組み合わせてバンチ長を伸ばす方法が提案されている。 しかしこの方法では電子ビームの位置でRF電圧の勾配を平らにするので、各空洞の電圧変化がバンチ伸長に深刻な影響を与える。 とりわけリングを周回するバンチトレイン中に存在するギャップは、各空洞に過渡的なビームローディング効果を起こしてバンチ伸長を制限する。 そこで我々のグループではこの過渡的ビームローディング効果を、広帯域のキッカー空洞を用いて補正する方法を提案した[1]。 本公演ではKEK-LSのリングパラメータを基にキッカー空洞自身のビームローディング効果やビームに与える影響を評価し、キッカー空洞に最適な空洞パラメータについて論じる。 また、現在検討中のキッカー空洞のデザインについても報告する。 [1] N.Yamamoto, PRAB 21, 012001 (2018)