THOT02  加速器土木/レーザー  9月3日 講演会場2 09:20-09:40
アラニン線量計を用いた大強度陽子加速器周辺の線量測定の基礎的検討
Feasibility study on dosimetry using alanine dosimeter around high-intensity proton accelerator
 
○山口 英俊(産総研),橋本 義徳(高エネ研),清水 森人(産総研),山崎 寛仁,中村 一,白形 政司(高エネ研),酒井 浩志(三菱電機SC),黒澤 忠弘(産総研)
○Hidetoshi Yamaguchi (AIST), Yoshinori Hashimoto (KEK), Morihito Shimizu (AIST), Hirohito Yamazaki, Hajime Nakamura, Masashi Shirakata (KEK), Hiroshi Sakai (Mitsubishi SC), Tadahiro Kurosawa (AIST)
 
大強度陽子加速器(J-PARC)のトンネル内では、陽子ビームの発生に伴い非常に多くのガンマ線や中性子線が発生しているため、トンネル内の線量モニタリングが重要である。また、トンネル内で使用される測定器をはじめ各種材料に関しての耐放射線特性を調べる需要が高い。1 Gy 程度から100 kGy 程度までのダイナミックレンジの広い線量計としてアラニン線量計がある。産業技術総合研究所では、滅菌などに使用される大線量測定のために、アラニン線量計を用いた線量測定法を研究している。アラニン線量計は化学線量計の1つであり、大線量の測定の不確かさが小さく、放射線照射後の信号が非常に安定であるため、大線量測定における参照標準線量計として使用されている。本研究では、アラニン線量計を用いて、ガンマ線と中性子線の混在場での実践的測定方法と、解析方法の信頼性を追求する。2019年度には、J-PARCメインリング加速器の異なる三箇所にアラニン線量計を設置し、約二ヶ月間に渡って線量を測定した。比較のために、半導体検出器であるRADMONや個体チップであるOSL(Optical Stimulated Luminescence)線量計での測定も行った。これらの測定結果を合わせて報告する。