THOO04  加速器応用・産業利用  9月3日 講演会場1 10:00-10:20
核融合中性子源A-FNSの概念設計
Conceptual design of fusion neutron source A-FNS
 
○春日井 敦,バチャフ ロシャン,長谷川 和男,石垣 重明,石田 真一,粕谷 研一,権 セロム,増田 開,中村 誠,落合 謙太郎,太田 雅之,小柳津 誠,坂本 慶司,坂本 良太,佐藤 聡(量研/六ヶ所)
○Atsushi Kasugai, Roshan Bachhav, Kazuo Hasegawa, Shigeaki Ishigaki, Shinichi Ishida, Kenichi Kasuya, Saerom Kwon, Kai Masuda, Makoto Nakamura, Kentaro Ochiai, Masayuki Ohta, Makoto Oyaidzu, Keishi Sakamoto, Ryota Sakamoto, Satoshi Sato (QST/Rokkasho)
 
核融合原型炉の実現に必要な材料照射試験を実施する手段として、40MeVの重陽子ビームをリチウムターゲットに当て大量の高速中性子を発生させる加速器駆動型核融合中性子源(IFMIF)の工学実証・工学設計活動(IFMIF/EVEDA)が日欧の国際協力の下で実施されている。量研は実施機関として、IFMIF原型加速器を六ヶ所核融合研究所に欧州と共同で建設し、連続した重陽子ビームを125mA、9MeVまで加速する実証試験を実施している。また大電流の重陽子ビームのターゲットとなる高速液体リチウム流の安定生成を実証する実規模のリチウム試験ループを製作し、長時間にわたる安定的な液体リチウム流を2014年に実証した。これらの成果を基に、核融合原型炉開発ロードマップに従い核融合中性子源A-FNSの概念設計を進め、2020年に概念設計書を完成させた。A-FNSの基本コンセプトは、加速器系はIFMIFの1ライン分(125mA)とし、IFMIFの中間工学設計をベースにしている。国際協力で進めるIFMIF/EVEDAの成果を活用しA-FNSの加速器系として再構築した。ターゲット系はIFMIF/EVEDAの成果を反映させた。照射モジュール系は核融合材料試験用として日本独自案として9種類のモジュールの検討を実施した。ターゲット系メンテナンスや試験材料の交換などについては高放射線量下での作業となるため、遠隔保守システムの検討を実施した。またA-FNSは、中性子の医療・産業利用も視野に入れた多用途中性子源としている。