HGKP01  常設ポスター  9月2日-4日 ポスター会場 10:30-15:10
非破壊型遅いビーム取り出し装置の開発状況
Status of nondestructive device development for slow extraction
 
○下川 哲司(高エネ研),原田 寛之(日本原子力研究開発機構),佐藤 篤(日本アドバンスドテクノロジー),山本 風海(日本原子力研究開発機構)
○Tetsushi Shimogawa (KEK), Hiroyuki Harada (JAEA), Atsushi Sato (NAT), Kazami Yamamoto (JAEA)
 
粒子加速器で加速されたビームは、原子核・素粒子実験等の学術研究や放射線がん治療等の医療応用に利用されており、世界中で科学技術の基盤の一つとなっている。リング型粒子加速器に貯め込み、周回しながら加速されたビームは、「速い取り出し」と「遅い取り出し」のどちらかによって下流側の実験・治療施設へ供給されている。その「遅い取り出し」 では、周回するビームを広げながら、静電セプタムと呼ばれる装置に近づけ、徐々に削りながらビームを取り出している。既存の手法では、周回側と取り出し側の境界に設置している 電極やワイヤー等へのビームの衝突を原理的に避けることができず、取り出し効率の限界や、 装置の損傷や放射化によるビーム出力の制限が生じている。我々は、周回側と取り出し側の境界面に物質を設置しない「非破壊型」の遅い取り出し用の静電セプタムの提案した。本講演では、提案装置の試験用小型機の設計状況について発表する。