FRPP64  ポスターセッション③  9月4日 ポスター会場 10:30-12:30
あいちSRにおけるAPPLE-Ⅱ型アンジュレータ運転中のビーム不安定性とその抑制
Beam instability caused by apple-II undulator and its suppression at Aichi-SR
 
○保坂 将人(名大SR センター),木村 圭吾(名古屋大学),高嶋 圭史,真野 篤志,石田 孝司,郭 磊(名大SR センター),大熊 春夫(阪大RCNP),藤本 將輝(分子研UVSOR),加藤 政博(広島大学)
○Masahito Hosaka (NUSR ), Keigo Kimura (Nagoya Univ.), Yoshifumi Takashima, Atsushi Mano, Takashi Ishida, Lei Guo (NUSR), Haruo Ohkuma (RCNP), Masaki Fujimoto (UVSOR), Masahiro Katoh (Hiroshima Univ.)
 
あいちSRでは水平偏光、垂直偏光、円偏光の各偏光の準単色な放射光を得ることが可能なAPPLE-Ⅱ型アンジュレータが設置されている。アンジュレータを垂直偏光モードで運転した場合、蓄積電流値300mAにおいて、アンジュレータギャップが35mm以下になると水平方向の結合型ビーム不安定性が励起される現象が観測されている。これまでの研究により、アンジュレータが電子ビームのベータトロン振動の広がりに影響を与えることが明らかになった。そのことからアンジュレータによってランダウ減衰の効果が減ぜられることで不安定性が励起されるということが考えられた。そこでマルチワイア法によって、アンジュレータの多極磁場を補正し、不安定性の抑制を試みた。実験の結果、ベータトロン振動数広がりが回復し、さらに不安定性発生のしきい値となる最小アンジュレータギャップが5mm程度改善されることが確認された。