FRPP55  ポスターセッション③  9月4日 ポスター会場 10:30-12:30
日大におけるアンジュレーター減磁対策のための放射線モニター開発
Development of a radiation monitor for undulator demagnetization at Nihon University.
 
○岡崎 大樹,黒澤 歩夢,早川 恭史,境 武志,住友 洋介,早川 建,野上 杏子,田中 俊成(日大理工)
○Hiroki Okazaki, Ayumu Kurosawa, Yasushi Hayakawa, Takeshi Sakai, Yoske Sumitomo, Ken Hayakawa, Kyoko Nogami, Toshinari Tanaka (CST, Nihon U.)
 
日本大学電子線利用研究施設には電子線形加速器で作られる電子ビームとアンジュレーターと光共振器から構成される共振器型自由電子レーザーがある。自由に波長を変えることのできる単色で中赤外のパルス光の生成を行い、多くの実験に利用されている。自由電子レーザーでは、アンジュレーターによって電子ビームが周期的な蛇行運動を行い、光と電子を多く相互作用させることによって、単色かつ短いパルス幅の光の生成が可能となる。しかし、20年程度にわたる電子ビーム由来の放射線によるダメージの蓄積により上流部の30%以上が減磁していることが判明し、令和元年度にアンジュレーター磁石の更新を行った。このため、更新された磁石を放射線によるダメージから保護をすることが急がれる。まずは、CsI(Tl)シンチレーターと光電子増倍管による放射線モニターを製作し、これをアンジュレーター上流部の減磁が確認されている箇所周辺に設置した。これによって、アンジュレーター付近の放射線モニタリングを行うことが可能になり、放射線から保護をするための運転調整や遮蔽の設置検討を行うことができる。本発表においては、モニターの開発、運転状況におけるモニター稼働状況や、遮蔽状況について報告を行う。