FRPP39  ポスターセッション③  9月4日 ポスター会場 10:30-12:30
SuperKEKBのためのSバンド球形空洞型パルス圧縮器の設計
Design of S-band spherical-cavity-type pulse compressor for SuperKEKB
 
○肥後 壽泰,惠郷 博文,東 保男(高エネルギー加速器研究機構),坂東 佑星(総研大),佐治 晃弘,野村 伊久磨,井原 功介((株)トヤマ),林 显彩,施 嘉儒(清華大学)
○Toshiyasu Higo, Hiroyasu Ego, Yasuo Higashi (KEK), Yusei Bando (Graduate University for Advanced Studies), Akihiro Saji, Ikuma Nomura, Kosuke Ihara (TOYAMA), Xiancai Lin, Jiaru Shi (Tsinghua University)
 
高周波パルス圧縮器は多くの加速器で加速エネルギーアップのために用いられている。KEK電子陽電子入射器ではKEKBのためにシリンダー型空洞2個を用いたSLED型のパルス圧縮器を1990年代初頭より用いてきたが、老朽化や予備不足が現実のものとなったため、現行圧縮器と置き換え可能なモデルの開発を始めた。再開発にあたり、高電力での安定性、量産への対応、小型軽量化、を目標として球形空洞型を採用した。このタイプは最初Xバンド帯でSLACのLCLS用に開発され、その後清華大学でSバンドでも開発されたが、今回の開発では上記の開発目標に沿って、電気、熱、機械設計にわたって、高電力安定性の向上、各種誤差解析に基づく製作方法の最適化、高い平均電力対応の冷却効率の上昇、確実で量産への見通しができる製造方法の適用、などの観点から検討し直した。本稿では、これら設計関連について述べ、更に試験機製作の初期段階にある実験結果について報告する。